小林賢太郎より

ポツネン「P+」東京グローブ座

 東京グローブ座公演が終わりました。たくさんのご来場、ありがとうございました。
 5月の過ごしやすい頃から始まったツアーですが、もうすっかり真夏ですね。海の日にダイバーのコントで終わる、あ、ちょっと嬉しい。
 そもそもこの作品は、昨年、横浜のスタジオ公演から始まり、次にパリ、そのあとはモナコで上演されました。その頃から比べると本作はずいぶん成長しました。「この進化した状態をヨーロッパで観せたかったねえ」なんて身内の声もありましたが、いいんです。そのときできる最高のパフォーマンスを尽くしてきましたから。
 全体を通して、いつになく子供達の笑い声が印象に残っています。日本語の分からないお客さんにも楽しんでもらえるようにと作ったら、年齢の壁もなくなったようです。あこがれののっぽさんへの道は近いかもしれない。

 ツアーの途中から面白いことが自然発生的に始まりました。お客様からのアンケート用紙に、次の都市のお客さんへ、伝言を書いてもらったのです。これも、沢山の会場を巡るツアーならではの遊び。伝書鳩ポツネン、それぞれの会場の千秋楽で、ちゃんと読み上げて伝えましたよ。
 最後は福島公演のお客様から、東京公演のお客様へのメッセージでした。約束通り、東京グローブ座公演の千秋楽に、きちんと読み上げました。そこに書かれていたのは、震災で被災された方からの支援のお礼でした。
 東京にいると「震災を忘れてはならない」とか「あの日のことを思い出そう」とかいう感覚になってしまいますが、忘れるとか、思い出すとか、そういうことではなかったのです。福島には今現在も、現役の問題として東日本大震災がありました。
 全国のご来場のみなさん、みんな同じコントを観て笑ってましたよ。つながってますよ、この国は。さあさあみんなで、住んでて楽しい日本にしましょう!

 これにて「P+」は終了です。さっそく次にいきたいところですが、息継ぎしないのが僕の悪い癖。はやる気持ちを抑えて、一度はちゃんと立ち止まらなくちゃ。深呼吸して、心の襟を正して、それから一歩目を踏み出すことにします。これから僕は、そのくらい大切な作品に挑もうとしています。それがどんな作品で、いつ、どこで上演するかは、このサイトで発表させて頂きます。

 全国の劇場に来てくれた皆さん、僕に気がついてくれてありがとう。これからも「小林賢太郎が作るものは面白い」と思っていただけるよう、がんばります。
 そうそう、今回アンケートにも、ご質問をいろいろ頂きました。近々ここで回答しますね。

小林賢太郎

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