小林賢太郎より

『ノケモノノケモノ』を終えて

 やっと「僕は何をつくったんだろう」って考える余裕が出てきました。
 「特別だと思われたいくせに、みんなと一緒じゃないと不安」多くの人が持つこの矛盾に興味がありました。いますよね、シャイなくせに出たがり、とか。照れるなら出なきゃいいのに、なんて思いますが、そんな客観性すら見失うくらい人を支配してしまうのが、この自己矛盾の威力なのです。
 人は社会に生きる以上、何かしらの組織に属し、肩書きや持ち物がある程度のステイタスを表します。でも、そんな鎧が本来の自分の姿を隠しているとしたら、ますます自己矛盾に気がつけなくなってしまうと思うのです。自分に自分を隠さないでいたい。そんな思いからこの物語をつくりました。
 舞台となったあの異世界の街は、僕の頭の中には確かに存在しています。だので、迷いなくどんどん絵を描きました。そこには今も彼らが暮らしています。イルマも狩人も、創造主も助手も、そば屋の店主も橋本さんも、門番のお二人も、何度もすれ違うカモノハシも。ツアー中、どういうわけだか何度もキツネの嫁入りを経験しました。その度に僕は、傘をささずに彼らを想うのでした。

 さて、小林は次のプロジェクトの為に動き始めています。近日情報解禁。少々お待ちを。

小林賢太郎

『ノケモノノケモノ』千秋楽

 『ノケモノノケモノ』は、横浜公演をもちまして全ての上演を終えました。神奈川芸術劇場にご来場のお客様、そして全国の劇場に観に来てくれた皆様、本当にありがとうございました。支えてくれたスタッフのみなさん、お疲れ様でした。
 たった4人の出演陣、最高のメンバーでした。
 高橋良輔、このツアーで一番の成長を見せてくれました。これからが楽しみな俳優です。君にはまだまだ教えたいことがある。つきあえ。
 辻本耕志。今回の座組のエースで四番。時々監督の言うことを無視してホームランを打つ。あー面白かった。
 音尾琢真。主人公、原宮慎平を演じてくれました。彼がいたから、僕は『ノケモノノケモノ』をつくることができました。こんなに創作意欲をかきたててくれる俳優に出会えて、作家小林は幸せです。
 みんなありがとう。チームノケモノノケモノ、ここに解散。お疲れ様でした!

小林賢太郎

『ノケモノノケモノ』大阪公演

 サンケイホールブリーゼ、全8ステージ、満員御礼。台風の影響で不安定な空模様の中、ご来場ありがとうございました。
 大阪公演中、不思議なことが起こりました。その日は本番中、一切の疲れを感じないのです。それどころか、上に引っ張られる感覚がずっと続き、自分の体重をまるで感じない。『ノケモノノケモノ』に取り憑かれてしまったのでしょうか。
 次はとうとう最後の地、横浜です。ああ!終わっちゃう!神奈川芸術劇場でお待ちしております。

小林賢太郎

『ノケモノノケモノ』広島公演

広島公演が無事に終わりました。
アステールプラザ大ホール、でかい!
平日にも関わらず、沢山のお運び、嬉しかったです。
広島が好きです。
楽しみ上手なのは県民性でしょうか。
いつだってあたたかく迎えてくれる。
ありがとうございます。また来させてください。

さあさあ、次は大阪です。
芸術に完成はありません。
ノケモノノケモノは生き物みたいに、すくすくと成長しています。
自信を持ってお届けします。
お楽しみに。

小林賢太郎

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