小林賢太郎より

「ポツネン」ロンドン公演リポート

 初日。
 猛暑。大汗かきながら力一杯演じました。頑張った甲斐あって、やかましいカーテンコール。「Did you enjoy the show?」「Yeaaaaah!!!」ロンドンの観客は元気です。
 終演後、パリ同様レセプションパーティーがありました。70人ほどの大宴会。みなさん次々と作品の感想を僕に伝えてくれます。「モンティーパイソンの影響をうけてるね」なんて言われました。図星。
 ホテルに帰ってきて、ポツネン氏から小林賢太郎に戻り、気持ちを鎮めようとラウンジで一杯。見知らぬ英国紳士とクイズ番組「ミリオネア」に興じる。英国紳士、物知りでした。

 本番二日目。
 この劇場のことをいろいろ伺いました。ヴィクトリア王朝時代からの歴史があり幽霊が出る、だの、映画「ノッティングヒルの恋人」の撮影に使われた、だの。街も劇場も、なるほど絵になります。
 初日で得た感覚を活かし、より冷静に笑いを組み立てていくことができました。カーテンコールの喝采に、僕も黒子もニヤニヤがとまりません。ああ気持ちいい。
 途中、ちょっと映像トラブルがありました。映像班のその場の対応で、ストーリーに大きく影響することはありませんでした。海外公演ではいろいろな想定外のことが起こります。電圧の違いなどを乗り越え、ショーを成立させるスタッフの皆さんの対応力、すごいです。凹む映像オペレーターをパブで励まし、本日も終了。

 本番三日目。
 パフォーマーにとって食事はとても重要です。味やボリューム、栄養価はもちろん、タイミングも大事。日本にいれば勝手知ったることも、こちらではそうはいきません。
 「多い!」とか「冷たい料理だったのか!」とか「うまい!」とか、もう、いろんなことが起こります。ロンドンには世界中の料理が集まっているので、とても楽しめました。レバノン料理、うまかったです。
 そして迎えた本番、とてもいいライブになりました! お客さんもノリノリ。
 終演後はカラカラのヘトヘトになります。この作品、なかなかタフなのです。次の本番までに、可能な限りの体力を回復させます。黒子の誕生日をみんなで祝って、おやすみなさい。

 本番四日目、千秋楽。
 ロンドンらしい曇り空。過ごしやすいです。こうでなくちゃ。土曜日ということもあって、お子様もちらほら。会場が和みます。きっちり演じて、本番無事終了! 劇場の支配人も観にきてくださって、熱く感想を語ってくれました。嬉しかったな。
 リハーサルを合わせて6日間通い続けたこの劇場とも、今日でおわかれです。すっかり仲良くなったSPたちと、ハグ。ナイスガイ。

 ロンドン千秋楽、ということは、東京・パリ・ロンドンの三都市ツアーのファイナル、ということになります。疑い続け、試し続けると、作品が鍛えられていきます。見違えるように成長した『ポツネン氏の奇妙で平凡な日々』を、またどこかでご覧いただけたらなあ、と思います。

 僕にとって、今回のツアーはとても特別なものとなりました。この経験を活かし、さらに面白いエンターテインメントを目指します。
 このツアーに関わってくれた全ての皆さんに、最大限の感謝を。
 ではまた、世界のどこかの劇場で。

 小林賢太郎

This tour has turned into a unique experience for me, one that will definitely feed my future works.
I would like to express my deepest gratitude to all my staff and to everyone who attended my shows!
I look forward to seeing you again in a theater somewhere!

Kentaro

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